陽気なギャングが地球を回す
4人のギャングの確固たるアイデンティティーに完全にやられました。
彼らのセリフひとつひとつがゾクッとするほど魅力的です。
「おまえに一つ良いことを教えてやる…感じたこと全部をわざわざ口に出す必要はないんだよ。誰もが心の中で思っているだけならば、世界は平和だ」
「ロマンはどこだ」
「人間は後悔をする動物だが、改心はしない。繰り返すんだよ、馬鹿なことを。『歴史は繰り返す』というのは、それの言いわけだ」 etc・・・。
銀行強盗してても、少年をボコってても、「犯罪」と思わせてくれない
この感じはなんなんでしょうーか。
文章のセンスもとてもよい。伊坂幸太郎万歳。
【 内容紹介 】
嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。
この四人の天才たちは百発百中の銀行強盗だった……はずが、思わぬ誤算が。
せっかくの「売上」を、逃走中に、あろうことか同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯に横取りされたのだ!
奪還に動くや、仲間の息子に不穏な影が迫り、そして死体も出現。
映画化で話題のハイテンポな都会派サスペンス!